討論会2.0:
リオ+20は成功するだろうか?

今、この都市について誰もが話題にしてもいいはずだが、実際はそうではない。過去最大規模の国連会議、「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」は「空しく終わる」だろうという者までいる。

皮肉家の耳にも、この表現はきつく思えるだろうが、その言い回しをした者の言うとおり、ドイツ、アメリカ、イギリスの指導者は(他にも多くいるらしいが)、期待をよそにブラジルを象徴する都市、リオデジャネイロへは行かないようだ。ここでは1992年の国連地球サミットから20周年を記す会議が6月20〜22日に開かれる予定だ。

1992年の地球サミットはまさに歴史的なものだった。環境と開発に関するリオ宣言であるアジェンダ21を採択し、気候、生物多様性などに関する重要な国際的支援を引き出した。

つまり、この地球サミットは、有効な政策と制度的構造をもたらしたと言える。しかし、地球を持続可能な道へ導いたとは言いがたい。

その点から考えると、リオ+20への参加国が少ないことが国連の最大の課題というわけではない。世界経済が以前よりはるかに統合されつつあり、異なる国々の運命がより密接に絡み合う中、交渉の席に着く者たちの全員から合意をとりつけることは困難を極めている。経済市場が危機的で、多くの国が借金に苦しみ、崩壊ぎりぎりの状況の現在においては特にそうだ。

それでもリオデジャネイロは人々を引きつけてはいる。190カ国ほどのUN加盟国(中には大外交団でやってくる国もある)に加え、(当然のことながら)市民団体や民間企業の参加枠も必要だ。こういった新たな参加者も地球的規模の政策による社会的・環境的影響に利害関係があり、影響力を持ってもいる。主要国が欠席するとはいってもリオ+20には5万人の参加が見込まれている。

“何千人もの環境政策関係者が集う会議なら、国際的会議など行わない方が良いのだろうか。”

不公平な国際舞台で、誰をも受け入れる姿勢は象徴的にも(可能性として)実質的にも建設的だといえる。では、政策立案者が多すぎると、一体どのような点で意義ある同意ができなくなってしまうのだろうか。

これまでに行われた、コペンハーゲン(COP15)、カンクン(COP16)、ダーバン(COP17)での気候変動会議での芳しくない結果を見れば、どうやら環境に関する会議はあらゆる人をとりあえず参加させる力にはなっているものの、相互に恩恵をもたらし、建設的で、成果が測れ、強制力のある政策を生み出そうとしているようには思えない。しかし、もはや国際交渉においての唯一の合意が「話し合いを続ける」だけという状況に甘んじているわけにはいかない。

国家、その他の関連団体が重大な問題に対処するために、全員が短期間で合意するなど、不可能を期待するようなものだろうか。激しく感情的なサミットの前にリオ+20の合意文書の概要を作成しようという多国間の交渉ですら既に行き詰まりを見せている。

リオ+20は非常に重要なので失敗に終わらせるべきではない。しかし実際はどうだろうか。先進諸国は、新興国には守る義務のない持続可能目標に署名することに関してはいまだに消極的なのだ。リオ+20の交渉者の苦境というべきか、「キャッチ22」とでもいうべきか。

今回の討論会2.0では、単純に「リオ+20が成果をおさめるかどうか」ということだけではなく、リオ+20の成功または失敗をどのように測るかという点についても議論していただきたい。

例えば、国連事務総長が「国連の歴史の中で最も重要な会議の1つ」と位置づける会議に、世界の主要なリーダーが参加する気はないということなら、そもそも憂慮などすべきだろうか。

何千人もの環境政策関係者が集う会議なら、国際的会議など行わない方が良いのだろうか。それとも特大の国際会議や目標をやめ、大胆で新たな地域的、あるいはボトムアップ式のアプローチが必要なのだろうか。それともまったく別の方法を探り、地理的に限定して、政策に同意的な友人や隣人を巻き込み、真の変化を起こすべきなのだろうか。

リオ+20が現在、そして今後20年の間にどのような意義をもたらすか、あなたの意見を聞かせてほしい。

翻訳:石原明子

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リオ+20は成功するだろうか?
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著者

マーク・ノタラスは2009年~2012年まで国連大学メディアセンターのOur World 2.0 のライター兼編集者であり、また国連大学サステイナビリティと平和研究所(UNU-ISP)の研究員であった。オーストラリア国立大学とオスロのPeace Research Institute (PRIO) にて国際関係学(平和紛争分野を専攻)の修士号を取得し、2013年にはバンコクのChulalpngkorn 大学にてロータリーの平和フェローシップを修了している。現在彼は東ティモールのNGOでコミュニティーで行う農業や紛争解決のプロジェクトのアドバイザーとして活躍している。

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