アフリカの都市が直面する人口増加の試練

ウガンダ中央部のムピジに住むJohn Baliruno氏は9人の子どもの父親だ。先週、彼は過去を振り返って、次のように語った。「大家族にしようと考えていたわけではありません。私も妻も家族計画の知識がなかったので、次々と子どもが生まれてしまったのです。今では全員にきちんと食べさせてやることができません」

ウガンダの人口は3,450万人で、2050年までに3倍になると予測されている。45歳のBaliruno氏はウガンダの将来に不安を抱いている。彼はAP通信に次のように話した。「人口が増えて、環境が破壊されています。木が大量に伐採されて、今では調理に使う薪も十分にありません。近いうちに私たちは飢え死にしてしまうでしょう」

アフリカは世界で最も貧しく、最も出生率が高い大陸である。サハラ以南のアフリカの女性が生涯で産む子どもの数は平均5.2人だ。10億人のアフリカの人口は今後40年間で2倍以上の23億人に達すると予測されている。アフリカだけで、その時期に増えると予測されている世界人口の約半分を占めることになる。

アフリカの角が再び飢饉に見舞われた年、すでに気候変動の痛みを感じていた大陸では、急上昇するニーズに対して、食料、あるいは特に水を十分に生産できなくなる不安が広まっている。

アクションエイドの警告によると、 迫る危機に最も脆弱な国はコンゴ民主共和国、ブルンジ共和国、南アフリカ共和国だ。同NGO事務局長のジョアンナ・カー氏は次のように語った。「人口増加がどれほど持続可能かは、気候変動、資源の枯渇化、食料価格の暴騰といった相互に絡み合う危機に対して、私たちがどのように対処するか次第です。東アフリカにおける今年の飢饉は、過度の生態系利用、異常気象、食料価格の急上昇などを放置すると、貧しい人々にいかに悲劇的な結果をもたらすかを示す痛ましい例です」

アフリカの人口が急増しているのは、若い世代が多いからだ。世界で最も若い世代が多い国の上位10カ国はすべてアフリカにある。1位はニジェールで(人口の約48.9%が14歳以下)、それにウガンダとマリが続く。多くの人たちが大家族を持とうとするのは、栄養不良やHIVを克服する努力はなされていても、子ども達の多くが死んでしまうリスクが高いことを知っているからだ。

米国に拠点を置くアスペン・インスティテュートのシニア・ヘルス・フェロー、リンドン・ハヴィランド氏は次のように述べた。「子どもたちの死亡率が高いのです。子どもを失う確率が高いと思えば、もっと多くの子どもを持とうと思うでしょう。せめて1人でも2人でも生き残ってほしいと願うからです。人々に、子どもたちは死なないという希望を持たせてあげることが必要です」

彼女は続けて語った。「出生率を下げることは可能です。そのためには医療を改善して、現代的な避妊方法を使えるようにすることです。そして決定的なのは、女子児童の教育に投資することです。そうすれば結婚する年齢が上がり、子どもの数は少なくなります」

アフリカの人口増加の最も顕著な影響は、地方から都市への移動だ。1950年、アフリカ大陸で都市部に居住していた人口は50万人未満だったが、2050年にはその数は13億人に膨れ上がると予測されている。 この報告は昨年、ナイロビに拠点を置き、世界の都市化や居住の状況を監視している国連ハビタット(国際連合人間居住計画) が行ったものだ。

アフリカ最大の都市は、現在は人口1100万人のカイロだが、2015年までには1240万人に達するラゴスに追い抜かれるだろう。調査によると、一部の都市の人口増加のスピードは信じられないほど速く、2050年までにさらに増える10億人にどのように食料と水を供給するかは頭の痛い問題だ。アフリカは温暖化の最前線にあるため、問題はなおさら深刻である。

国連ハビタットの言葉を借りれば状況は次のようなものだという。「貧困の大海に富裕な小島が浮かんでいるイメージです。アフリカの都市の状況は世界でもあまりにも特殊です。すでにスラムがあふれており、都市人口が3倍にもなれば、災害を引き起こします。今すぐに対策をとらなければなりません。このままでは状況はさらに悪化し、国全体を脅かします」

しかし、アフリカの都市はイノベーションと起業家精神のゆりかごでもある。アフリカ大陸で伸びているのは人口だけではないのだ。先週、IMFが発表した予測によると、アフリカ大陸の経済成長は今年度で5%強、2012年にはそれを上回って6%近くになる。これを見ると、欧米諸国より先行きは明るい。

ハヴィランド氏は、需要が供給を上回る事態は必至という考え方を否定している。「アフリカは自給できます。地球上にはたくさんの食料があります。これは、政府とガバナンスの問題です。希望の詰まったポケットはたくさんあります。アフリカにも起業家精神にあふれるリーダーが登場し、アフリカのために解決法を探っていることがお分かりいただけるでしょう」

シンクタンクであるブレントハースト財団の所長で、「なぜアフリカは貧しいのか(Why Africa is Poor)」の著者であるグレッグ・ミルズ博士も同意を示す。「鍵はガバナンスです。私は人口増加が困難な状況をさらに悪化させるとは思いません。これまでになかった機会をもたらしていると見ています。ただしこれは、政府が過去50年間と同じ対応をしないことが条件です」

「飢饉の直接的な原因は、人口過剰や気候変動ではなく、政治的な選択の誤りです。これらは人為的で、変えられるものです」

アフリカに十分にあるものを1つ挙げると、それはスペースだ。広大な土地において、都市は単なる点にすぎない。ミルズ氏は続けて言った。「アフリカは人口過疎の大陸です。これは今では経済成長とガバナンスに有利です」

教育を受け、政治への関心も高い活動的な人たちが集うるつぼとして、アフリカの都市が伸びてくれば、政治家に対する要求も当然高くなる。ウガンダの政府は今年、反政府運動に激しく揺さぶられた。ミルズ氏は次のように述べた。「独立後の世代に売り渡されたお決まりの政治に、若者たちはいつまでも甘んじていません。彼らは公約の実行を求めて、さらに政府に圧力をかけるでしょう」

「ヨーロッパに比べてアフリカは若く、エネルギーに満ちた大陸です、これからも、若く、エネルギーに満ちた人たちがたくさん出てくるでしょう」

しかし、ブルンジのような国では、まだ10人中9人が地方に住み、農業で生計を立てている。人口約1020万人のブルンジは、隣国ルワンダに次いで、アフリカで最も人口密度が高い国だ。

Godelive Ndageramiwe氏は40歳。8人の子どもを持つ母親で、9人目が間もなく生まれる。一家が持つ農地はあまりにもせまく、収穫できる農作物は食料として十分ではない。子どもたちの内、3人は必要な費用が払えないので学校をやめている。

Ndageramiwe氏は語る。「こんなに子どもを持ったことを後悔しています。最初からやり直せるなら、2人か3人にします。かつては耕すべき土地が十分にあったので、子どもたちは労働力としておおいに役に立ちました。今では自分の家族さえきちんと食べさせてやることができません。子どもたちは何もせず、ただ時間を過ごしています」

この記事は2011年10月22日土曜日、 guardian.co.uk で公表されたものです。

翻訳:ユニカルインターナショナル

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