Photo by Steve Fernie

世界自然保護基金(WWF)の会計士たちによると、1杯のカフェラテを作るのに、200リットルの水を要するとのことだ。(下記ビデオを参照)

しかし、水浪費の問題は、コーヒー産業における環境負荷の一側面でしかない。それよりもっと問題なのは、使い捨て紙コップから出る固形廃棄物だ。これはコーヒー飲料者が環境に与える、全く無益な副次的影響である。

この問題は、環境に取り組む人々の間で「紙コップ問題」と呼ばれている。

紙コップ問題

我々の多くは毎日のように、コーヒーをテイクアウトしている。この行動の環境負荷は容易に想像できるだろう。実際、毎年(推量は異なるが)、何億個もの紙コップがゴミとなり、何百万もの木材が切り出され、何トンもの温暖化ガスが排出されている。

紙コップは、比較的簡単にリサイクルでき、プラスチック製のものよりも環境負荷が少ない。しかし、紙コップの大半は、耐久性と利便性の面から、プラスチック樹脂(ポリエチレン)でコーティングされているため、コンポスト化やリサイクルするのは難しい。また、発がん性物質を放出している可能性も否めない。

紙コップの環境負荷を調べた研究では、紙や紙管の材料、生産・出荷の過程を顧慮に入れると、紙コップ1個につき0.11キロのCO2を排出しているとの結果が得られた。

森林資源(持続可能性に関わりなく)を用いた紙コップ生産を続ける限り、森林破壊、生態系の荒廃、地球の炭素吸収力の縮小につながることは明らかだ。

森林が縮小化し、ゴミの埋立地が拡大している中、紙コップを使い続けるのは、全く理にかなわず、持続可能でない。

コーヒーに関する考えを変える

コーヒー産業はすべての側面において、環境や社会正義の活動家たちの非難の的となってきた。活動家たちは人々に、「コーヒーを飲む習慣」が世界に及ぼす影響について、伝えようと長年努力してきた。

その結果、彼らの推奨するフェアートレードコーヒーは今や主流となってきており、もっとも非難されているコーヒーチェーン店でさえも扱うようになっている。

また、とうもろこしや砂糖キビ、その他の再生可能なバイオマス資源からバイオプラスチックが作られ、コーヒー産業のCO2排出量を削減している。

特に、とうもろこし製プラスチック(ポリ乳酸)のマグカップは、コーヒー飲料者の間で流行となっている。マイカップもその一例だ。(その他の例があったら是非ご一報下さい。)

バイオプラスチックを使えば、ゴミの減量になり、石油などの炭素消費を削減することができるだけでなく、ゴミから新しい製品を作る「閉ループリサイクル」が可能になる。

再生可能なバイオプラスチック製マグカップを生産し、熱湯にくぐらせる過程で、少量のCO2が排出されるので、それをどうするかが今後の課題となる。またその他の課題として、リサイクル工場にポリ乳酸を処理できる設備がない点もあげられ、消費者を戸惑わせる原因となっている。

しかし、何百もの紙コップを使うよりも、再利用可能なマグカップを1つ使う方が、何倍も環境に優しい選択だ。

便利な再利用品

コーヒーをお店で飲むのがもっとも良い方法だ。それに、その方が美味しく感じる。

紙コップ利用の負荷を大幅に削減するためには、現代のライフスタイルとコーヒー飲料者たちの習慣に見合った解決法を用いなくてはならない。

今後、テイクアウト派には、何度も使えてリサイクルが可能な容器が不可欠だ。これに関しては、紙コップと便利な代替案の不足に関する1200以上のブログ上で、すでに活発な議論が行われている。

一つ問題なのは、小売販売店やカフェのコーヒーマシーンが、多種なマイカップに対応できていない点だ。しかし、いずれは解決策が見つかるだろう。

また、小売販売店の中には市場シェアを確保するため、消費者が他店のマグカップを持参しても使わせないなど必要以上の規制を設けている。しかし、販売側もそのうち、自分たちが変わらなければならないことを自覚する時がくるだろう。

小売店がブランドロイヤルティーを強化しようとすればするほど、マイカップを持参しようという消費者の意欲を阻害することになり、今日まで大規模な環境緩和対策が取れずにきた。

我々は、今こそ紙コップ使用をやめ、より賢明で再利用可能な容器に切り替える時がきている。コーヒー飲料者たちは、「変化」を待っているだけでなく、自ら進んで行動を起こすことができるのだ。

さあ、あなたも早速始めてみないか。

About the authors

マーク ノタラス

マーク・ノタラスは国連大学メディア・スタジオのライター兼編集者であり、国連大学サステイナビリティと平和研究所(UNU-ISP)の研究員。オーストラリア国立大学にて、国際情勢を学び(平和学専攻)MA取得。以前はオーストラリアの国際開発局(AusAID)にて、ベトナム開発事業に従事していた。ウェブ2.0ツールを国際協力の目的に利用することに情熱を持つ。そして社会的・環境的不平等に取り組むため互いに協力し合おうと、世界の若者たちに呼びかける。

ラジ ラガバン

IT産業でプロジェクトマネージャーとして勤務。現在は、オーストラリアの先住民共同体で開発事業に従事している。
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