ラジオが教えるコンゴ盆地での緩和策

気候変動はコンゴ盆地に大きな打撃を与えている。同地域を含むアフリカ各地のコミュニティが気温上昇と変動する降水パターンへの適応に奮闘している一方で、科学者たちはラジオを使って情報を広める取り組みに乗り出している。

都市部に暮らす人々にとって、情報の入手は容易だ。しかし森林に住む人々は、最も影響を受けやすい立場にいるにもかかわらず、弱い道路基盤や、電力、電話、インターネット接続といった基本的サービスの欠如によって孤立しており、情報入手は難しい。このように話してくれたのは、国際森林研究センター(CIFOR)の上級研究者であるアンマリー・ティアニ氏だ。彼女はCOBAMプロジェクト(コンゴ盆地における気候変動と森林:適応策と緩和策の相乗効果)のコーディネーターである。

「アフリカでは今でもラジオは最も有力で、手に入りやすく、利用しやすいマスメディアです」とティアニ氏の同僚であるデニス・ソンワ氏は語り、COBAMプログラムのチームが研究結果を文書ではなく、むしろ新しい方法で共有すべきだと決定した理由を説明した。

「私たちはできるだけ多くのオーディエンスが欲しかったのです」と彼は語った。「そしてコンゴ盆地では、今でもラジオが地域社会に情報を伝える最も効果的な手段なのです」

電波を揺るがして

ラジオ番組は、CIFORが過去に行った生活とガバナンスに関する研究活動に基づいている。COBAMプロジェクトの対象地域はカメルーン、中央アフリカ共和国、赤道ギニア、ガボン、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国である。プロジェクトの目標は、気候変動への適応と森林での炭素排出の削減を目指す政策とプロジェクトの実施を助ける情報を、政策決定者と地域社会に提供することだ。

問い合わせのほとんどは都市部の人々からだ。多くの農村部のリスナーは地方ラジオ局に来るか、ジャーナリストに直接会いに来てラジオ番組のことを話す。

「気候変動の影響を目にし始めた今、私たちの国でもこのようなラジオ番組が必要です」とコンゴ民主共和国のLeon Maviga(レオン・マヴィガ)氏は語った。マヴィガ氏は首都キンシャサから275キロ南東に位置するチェラの地方ラジオ局のジャーナリストだ。

「番組で語られるテーマは、私たちジャーナリストが国民に伝えるべきこと(気候変動の影響)です。コンゴ民主共和国でも近い将来、この番組を放送してほしいと思います」。

気候変動により、私たちは個人と制度とコミュニティの各レベルでの行動を調整しなければならない。そのため、こうした対話は非常に重要だ。

「私たちはここから非常に画期的な方向へ向かうことができます。つまり、コンゴ盆地全域にいるステークホルダーに対し、その居場所に関係なく、情報を提供できるのです」とティアニ氏は言った。

この研究は、国際農業研究協議グループ(CGIAR)の森林、樹木、アグロフォレストリーに関する研究プログラムの一環として行われました。また、アフリカ開発銀行、中部アフリカ諸国経済共同体、コンゴ盆地生態系保護支援プログラムによる支援を受けました。

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この記事はCIFORのForests Newsブログに掲載されたものです。

翻訳:髙﨑文子

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ラジオが教えるコンゴ盆地での緩和策 by ババトペ・ アキンワンデ is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License.

著者

ババトペ・アキンワンデ氏は、カメルーンのヤウンデを拠点に活動するCIFORアフリカ地域広報担当である。彼の放送分野での経歴は、BBCのアビジャン通信員として始まった。またラジオ・フランス・アンテルナショナルやドイチェ・ヴェレ・ラジオではフリーの地方通信員として、さらにワールド・プレス・レビューではフランス語圏アフリカ通信員として勤務した。以来、彼はインターナショナル・アラート、ティアファンド、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)、国際連合エイズ合同計画(UNAIDS)1のために、国際開発、人道問題や開発コミュニケーションの分野で活動している。