バングラデシュ 困難を越えて: 響け希望の歌声

バングラデシュの気候変動に関する特別シリーズ第3回目。この最後のビデオブリーフでは、自分たちが直面している環境の変化について学び始めた、生徒たちの様子をお伝えする。

生徒たちは、すでに起こっていることを習うだけでなく、こうした変化に対応する知識や技も身に付けている。

ノアカリ県のObaidulla Memorial High School(オバイドゥラ記念ハイスクール)に通うティテゥー・イリアス君(14歳)は、啓蒙を目的とした劇団に参加している。これは、教育プロジェクトの一環だ。「ブラザー・ラナの話を聞け」という題のこの劇は、気候変動が引き起こす諸問題への対処方法について、大人にも子供にも教えてくれる。

例えば、子供たちが教わるのは次のようなことだ。暴風が近付いてきたときには、暴風警報に耳を澄まし、すぐに避難所に駆け込まなければならない。また、農業を営む人びとは、畑に耐塩性の種子を植えなければならない。そうすれば、たとえ水が氾濫して海水が入ってきても、作物は生き延びることができるからだ。

ティテゥーはすばらしい声の持ち主として有名で、この劇の主役の一人を務めている。劇は大きな成功を収めており、他の学区にまで出向いて上演されている。ティテゥーは、今では、気候変動のもたらした結果や、わたしたち皆がそれに取り組む責任があるということをしっかり理解している。

「ぼくのメッセージが世界中の子供たちに届いて、人びとがみな一緒になってお互いを助け合い、地球温暖化を食い止めてほしいと思っています」とティテゥーはいう。

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気候変動がバングラデシュの人々にもたらした問題について詳しく知りたい方は、このシリーズの第1回および第2回をご覧ください。このシリーズでは、困難に負けないバングラデシュの人々に焦点を当て、また、気候変動に取り組む中での、地域レベルでの適応の重要性をお伝えしています。

翻訳:山根麻子

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バングラデシュ 困難を越えて:響け希望の歌声 by 西倉 めぐみ, ルイス・パトロン and チュン・ニー タン is licensed under a Creative Commons Attribution 3.0 Unported License.

著者

彼女の人生目標は、メディアの影響力を用いて、個々人がポジティブで持続可能な世界を築くための選択をするよう啓発することにある。2003年から、地球規模の問題についてのドキュメンタリー映画製作に携わっている。

チュン・ニー・タンはグローバル環境情報センターの国連大学プロジェクトコーディネーターです。

プトラマレーシア大学・環境科学の大学院生だった1997年から、地球観測に携わるようになりました。GIS、遠隔測定の修士号取得後、GISエンジニアとしてESRIマレーシアに勤務。

長崎大学で衛星海洋学の博士号を取得した後、2006年に国連大学に加わりました。

研究関心分野は遠隔観測、気候変動、災害管理、自治体強化など。東南アジア地域の若い科学者たちに、衛星写真、研修、アドバイスなど積極的に提供しています。